WiMAXとSoftBankAir(ソフトバンクエアー)は、両方とも工事なしですぐに使えるネット回線として人気のサービスです。
両回線の特徴が似ているのでどちらを選ぶべきかで迷われる方がとても多くいるようですね。
両方とも契約期間内の解約には違約金があるため一度契約すると簡単には解約できません。
そのため、契約する前にはそれぞれの特徴と違いを把握して判断をする事が大事です。
ただ、そうはいっても自分で全て調べるのは非常に時間がかかるはず・・・。
そこで、この記事ではWiMAXとSoftBankAirを徹底的に比較し、どんな人がどちらの回線を選ぶべきかまでを解説します。
Contents
WiMAXとSoftBankAir(ソフトバンクエアー)の差異
WiMAXとSoftBankAirは何が違うのか?について、差異を知る為に共通点から説明します。
共通点は無線回線であること
両方とも電波のやり取りでインターネットができる「無線回線」です。
電波で通信するため光回線のような物理的なケーブルが必要ありません。専用ルーターの電源をオンにするだけでWi-Fiが飛んでインターネットができるようになります。
【根本的な違い】WiMAXにはモバイルルーターがある
SoftBankAirは自宅用のルーターしかないのに対し、WiMAXには自宅用のホームルーターと外で使えるモバイルルーターの両方があります。この点は両サービスの根本的な違いです。
もし外でも使いたいという希望があるならこの時点で迷う必要なくWiMAXで決定です。
僕はモバイルルーターは自宅+外の両方のネット回線として使っています。
【関連】WiMAX2+を固定回線代わりに1年使ってわかったメリット・デメリット
WiMAXとSoftBankAirの比較
WiMAX | SoftBankAir | |
---|---|---|
月額料金 | 【UQ WiMAX】 1〜2ヶ月:3696円 3ヶ月以降:4380円 |
【購入】 4880円 【レンタル】 5370円 |
通信速度 | 【機種:HOME L02】 下り速度 558Mbps (LTE時:867Mbps) 上り速度 30Mbps |
【機種:Airターミナル4】 下り速度 481Mbps (一部エリア962Mbps) 上り速度 10Mbps |
通信制限 | 3日10GBで翌18時から翌々日2時まで1Mbps | 明記なし |
エリア/場所 | 郊外にも強い | 郊外では使えない所もある |
ケータイとのセット割 | auケータイとのセット割 | ソフトバンクスマホとのセット割あり |
無線回線に大事なポイントは下記5点。
- 月額料金
- 通信速度
- 通信制限
- 使えるエリア/場所
- ケータイとのセット割
一つずつ比べていきます。
月額料金の比較
WiMAX | SoftBankAir | |
---|---|---|
月額料金 | 【UQ WiMAX】 1〜2ヶ月:3696円 3ヶ月以降:4380円 |
【購入】 4880円 【レンタル】 5370円 |
月額料金はWiMAXの方が安いです。
上の表では回線元であるUQ WiMAXの料金で比較していますが、プロバイダを選ぶことでもっと安くできるので実際はさらに差は広がると考えていい。
SoftBankAirは、ルーターを購入するかレンタルするかで料金が変わりますが、どっちを選んでもWiMAXより少しだけ高い価格設定となっています。
通信速度の比較
WiMAX | SoftBankAir | |
---|---|---|
通信速度 | 【機種:HOME L02】 下り速度 558Mbps (LTE利用時:867Mbps) 上り速度 30Mbps |
【機種:Airターミナル4】 下り速度 481Mbps (一部エリアのみ962Mbps) 上り速度 10Mbps |
通信速度はWiMAXの方が上です。
Airターミナル4は、一部地域のみ下りの最大速度が962Mbpsとなっていますが、対象地域は東京都の非常に限定的な地域のみに限られています。そのため基本的には482Mbpsと考えましょう。
2つの回線を比較するとWiMAXの方が速度的に上回っていますが、SoftBankAirの速度の方も「遅い」というわけでないことは注意しましょう。下り速度481Mbpsは普通にネット通信するには何の不自由もない速度ですよ。
どちらも十分な速度はあるが、相対的にWiMAXの方が上というのが通信速度の結論となります。
通信制限の比較
WiMAX | SoftBankAir | |
---|---|---|
通信制限 | 3日10GBで翌18時から翌々日2時まで1Mbps | 表記上とくになし |
両回線ともに月の通信量は無制限です。( WiMAXはギガ放題なら)
しかし、WiMAXのギガ放題には通信量が3日10GBを超えると一定時間だけ1Mbpsになる短期の速度制限があります。一方、SoftBankAirは公式の表記上は何の制限もありません。
ただしSoftbankAirはアクセス集中によって速度制限されることが確認されています。
実際の利用者の評判を調べてみると「夜の時間帯に速度が制限されている」という口コミが目立ちました。
SOFT BANK AIRとWiMAX使ってるけど夜になるとガクッと速度落ちる気がする…朝すると早いんになぁ
— あああ🍤 (@derorian41) 2017年9月14日
カタログの表記だけを比べると WiMAXは短期の速度制限があり、SoftBankAirには何もありませんが、実際の所は両回線ともに一定条件による短期的な制限はあると考えた方がいいでしょう。
使えるエリア/場所
パッとエリアマップを見比べただけでもわかるとおり使えるエリアはまだまだWiMAXの方が広いです。
SoftBankAirは年々エリアを広げているもののまだ郊外では使えない地域も多い。
ケータイとのセット割
WiMAX | SoftBankAir | |
---|---|---|
ケータイとのセット割 | auスマホとのセット割 UQスマホとのセット割 |
SoftBankスマホとのセット割 |
どちらも大手キャリアケータイとのセット割引がありますが、WiMAXの方は格安SIMのUQ mobileとのセット割引もあります。
WiMAXはauスマホとセットならスマホの月額料金が最大1000円割引、UQ mobileなら最大300円の割引で、SoftBankAirはSoftBankスマホとセットでスマホの月額料金が1000円割引と似たような内容となっています。
それぞれ組んでいるケータイ会社が違うだけで最大の割引額が1000円である所も共通しています。
格安SIMのUQmobileとのセットもある分、WiMAXが少しだけ対応範囲が広いですが、UQmobileとのセット割は最大300円と僅かな金額のため、ケータイとのセット割引の項目はそれほど差はないと判断していいかと思います。
比較結果まとめ
比較まとめ | |
---|---|
月額料金 | WiMAXの方が安い |
通信速度 | WiMAXの方が速い |
通信制限 | WiMAXは3日10GB超えで1Mbps、 Y!mobileはアクセス集中で制限あり |
エリア/場所 | WiMAXの方が郊外にも強い |
ケータイとのセット割 | WiMAX=auとUQ mobile、SoftBankAir=SoftBankスマホでセット割あり |
通信制限の部分以外ではWiMAXの圧勝という結果になりました。
基本的にはWiMAXがおすすめ
WiMAXがおすすめな理由は以下のとおり。
- WiMAXの方が月額料金が安い
- WiMAXの方が通信速度が速い
- 通信制限は大差ない(SoftBankAirも夜の時間帯遅くなる)
- 外でも使えるルーターを選べる
WiMAXがSoftBankAirに負けているのは唯一速度制限の部分のみです。
ただSoftBankAirは表記上制限がないといっているだけで、実際はアクセスが集中しやすい夜の時間帯などに速度が制限されることがあります。
そのため個人的には速度制限についてもどっちの回線も大差はなく、どちらかというと自分の通信量の使い方でコントロールできるWiMAXの方が使いやすいと思っています。
もし速度制限の面でSoftBankAirの方が優れていると評価したとしても総合的にはWiMAXの方が多くの面で優っています。そのため基本的にはWiMAXを選ぶことをおすすめします。
プロバイダは僕も契約しているGMOとくとくBBが最もお得です。
僕自身のプロバイダの選び方をまとめた「GMOとくとくBBを選んだ理由」も好評を頂いているので参考にしてみてください。
SoftBankAirを選ぶべきパターン3つ
WiMAXの方がおすすめとはいえSoftBankAirを選ぶべきケースもあります。
- WiMAXが圏外エリアのとき
- 3日10GB超えのデータ通信を継続して超えるとき
- ソフトバンクスマホユーザーのとき
WiMAXが圏外エリアのとき
WiMAXの電波が入らない場所ならSoftBankAirは工事なしで使えるネット回線として有力な選択肢になります。
電波が届くエリア自体もWiMAXの方が広いのですが、WiMAXの電波は障害物などの回り込みに弱いという弱点もあるため、まれにデットスポット的に電波が入らない場所が存在します。
そうなるとSoftBankAirが繰り上がりでおすすめ回線の筆頭に浮上してきます。上でも説明したとおり通信速度は十分なものがあるので、十分に満足できるネット環境は作れるはずです。
3日10GB以上のデータ通信を継続して超えるとき
WiMAXは3日10GBを超えると一定時間の速度制限がかかる短期的な通信量の上限があります。
上で書いたように僕の評価しては、SoftBankAirのアクセス集中による速度制限より、WiMAXの3日10GBによる速度制限の方がコントロールできるぶん使いやすい!というものでした。
ただしこれには例外があります。それは常に3日10GBを超えるくらいヘビーなネットユーザーの場合です。
もし、常に3日10GBを超えるなら毎日18時〜2時に1Mbpsの速度制限を受けることになります。こうなるとSoftBankAirの夜にランダムで起こる速度制限の方がまだマシといえるでしょう。
つまり、常に3日10GBを超えるヘビーなユーザーはSoftBankAirの方がいいケースもあるということです。
ちなみに僕はIT系のフリーランスをしており人よりも圧倒的に通信量が多いのですが、それでも3日で10GBを使うことはありません。3日10GBに達するのはNetflixで海外ドラマを3日間引きこもって何話も鑑賞したときくらいです。
そのため平均的な人は3日10GBに達することはないはずなので基本的にはやっぱりWiMAXの方がおすすめです。しかし、上記の理由から一部の大量に通信量を必要とする方はSoftBankAirを選ぶことを検討してもいいもいいでしょう。
ソフトバンクスマホのユーザーのとき
ソフトバンクスマホとSoftBankAirが両方あると特別割引でスマホ代が1000円割引になります。この割引が適用できるなら費用面でもWiMAXと甲乙つけがたいレベルになってきます。
ただ、WiMAXの方でお得なプロバイダを使った時の費用を考えると、スマホとセット割引を使ったSoftBankAirが圧倒的に安いというわけではありません。むしろWiMAXプロバイダの高額キャッシュバックを受け取った方がトータルでは得になります。
それでもソフトバンクスマホユーザーがSoftBankAirと相性が非常にいいのは間違いありません!ソフトバンクスマホを所有しているならSoftBankAirを選ぶのもありだと思います。
まとめ
WiMAXとSoftBankAirはどちらも人気のサービスですが、性能を一つずつ検証するとWiMAXの方が性能面ではだいぶ上であるということがわかります。なので、とくにこだわりもないのであればWiMAXを選ぶのがおすすめです。
ただWiMAXはどこのプロバイダと契約するかで3万円ほどの差がでるため、とくにこだわりがないなら一番お得なGMOとくとくBBで申し込むのがおすすめです。
どうせ同じサービスを使うのならお得なプロバイダから契約した方が損がありません。
また、WiMAXのプロバイダ選びについて基本から理解した上で契約したいという方には「WiMAXプロバイダの選び方」の記事がわかりやすいはずです。細かく知りたい人は読んでみてください。