WiMAXは、ルーター端末を使った無線通信によってインターネットができるサービスです。
毎年少しずつ通信速度などが向上した結果、最近では屋外だけではなく屋内で固定回線の代わりに利用する人も増えてきています。
非常に人気の高いサービスですが、通信回線系の知識が全くないと
- WiMAXって何?
- WiMAXのメリットは?
- WiMAXのデメリットは?
など、色々と疑問が湧いてくるのではないでしょうか。
そこで、この記事ではWiMAXとは?メリットや注意点は?などをわかりやすく解説していきます。細かい疑問にも答えられるようにまとめるので、ぜひ参考にしてください。
Contents
WiMAXとは
WiMAXとは「どんな回線なのか?」を、他のネット回線との違いを軸に説明します。
人気NO1の無線回線/固定回線との違い
WiMAXは、ルーターを使って電波でインターネット通信ができる「無線回線」の一つです。
無線回線と対照的なネット回線には光回線などの「固定回線」がありますね。
無線回線と固定回線の大きな違いは「物理ケーブルの有無」です。
固定回線は、物理的なケーブルを介するため、ケーブルを引く工事などが発生しますが、無線回線よりも安定した通信ができます。
一方、無線回線は、ルーターさえあれば通信できるため、回線工事などの必要がなくすぐに利用できます。また、持ち運ぶことができるため屋外でも使える。
少し前まで屋内でのネット回線は、固定回線一択でした。
しかし、最近は無線回線の通信速度の向上などにより、自宅内のネット回線もWiMAXのような無線回線で賄うケースも一般的になっています。
その他の無線回線との違い
無線回線にはWiMAX以外のサービスもありますが、それらの中でもWiMAXは非常に人気の高い回線です。
代表的な無線回線サービスは以下のとおり。
- ソフトバンクエアー(Softbank Air)
- Y!mobile
- NEXT mobile
これらの無線回線と比較してWiMAXは「通信速度が速く・料金が安い」という特徴があります。それぞれの回線との詳細な比較は以下を参照。
その他の回線との比較結果を一言でまとめると「WiMAXが最もコスパが高い!」です。
WiMAXは、無線回線の中でも人気・知名度を総合した時にNO1のサービスといえるかと思います。
ここまではネット回線の中でのWiMAXの立ち位置を説明してきましたが、次の項目ではWiMAX自体のサービス内容の主要なポイントを解説します。
WiMAXのサービス内容・特徴
WiMAXサービスの特徴は下記2つの要素を知れば掴めます。
- 通信プラン
- ルーター
それぞれのポイントを解説します。
通信プラン
WiMAXには2つの通信プランがあります。
- ギガ放題プラン・・・月の通信量が無制限
- 通常プラン(7GB)・・・月の通信量は7GBが上限
プロバイダによってプランの名称が微妙に違うことはありますが、中身は全て同じです。
7GBはすぐに達してしまう通信量であるため、基本的にはほとんどの人がギガ放題を選ぶことになるでしょう。
ただ、ギガ放題には3日で10GBを超えると一定時間だけ速度が制限される縛りがあります。
「月の通信量は無制限である」とはいっても本当に一切の縛りがないわけではないため、その点を把握してから申し込むようにしてください。
3日10GBについて
3日10GBの詳細は下部のデメリットの項目で詳しく解説します。それほど厳しい制限じゃないのでご安心を!
ルーター
WiMAXには、モバイルルーターとホームルーターの2タイプのルーター端末があります。
- モバイルルーター・・・持ち運びできる。バッテリー式
- ホームルーター・・・屋内専用。コンセント式
外でも使うのであれば携帯できるモバイルルーター、自宅専用であればホームルーターを選びましょう。
WiMAXのメリット5つ/デメリット4つ
メリット
- 通信速度が無線回線で最速
- 通信量を気にせず使える
- 自宅+外の両方に対応できる
- 工事が不要/即日開通できる
- au・UQはセット割引がある
デメリット
- 短期の通信量の上限はある
- 電波の性質上、障害物に弱い
- 途中解約は解約金がかかる
- まだ届かないエリアもある
WiMAXのメリットとデメリットをそれぞれ解説します。
WiMAXのメリット5つ
- 通信速度が無線回線で最速
- 通信量を気にせず使う
- 自宅+外の両方に対応できる
- 工事が不要/即日開通できる
- au・UQはセット割引がある
1.通信速度が無線回線で最速
WiMAXは無線回線の中で最速の通信速度を誇ります。
インターネットを利用するときにトップクラスに通信速度が必要なのが「動画」ですが、YouTubeやAmazonプライムビデオは3Mbpsあれば綺麗な画質でスムーズな再生ができます。
データ量の多い動画ですら3Mbpsあれば十分な中、WiMAX2+は最新端末で最大速度が1Gmps(W06の最大速度)に到達しました。
この情報を知っていれば、ネット通信を行うのに必要な速度は十分過ぎる程に持ち合わせていることは伝わるかと思います。
2.通信量を気にせず使う
「ギガ放題」を選べば月の通信量の上限を心配する必要がありません。
スマホのデータプランのように30GBとか50GBとかのデータ定額パック方式だと毎月それ以上には使えませんが、WiMAXの場合、毎月使う気になればいくらでも使えます。
月間で100GBを超える利用も問題ありません。
3.自宅+外の両方に対応できる
モバイルルーターを選びば一回線で自宅・外の両方で使えるネット環境が手に入ります。
光回線は外では使えませんし、その他の無線回線では自宅用のネット回線としては力不足。
WiMAXだけが自宅と外の両方で十分に使えるスペックがあります。それでいて月額量は光回線と比べても同じか少し安いくらいの料金しかかかりません。
回線 | 戸建て | 集合住宅(マンションなど) |
---|---|---|
WiMAX (Broad WiMAX) |
1ヶ月〜3ヶ月:2726円 4ヶ月以降:3411円 |
|
auひかり | 5100円 | 3800円 |
ドコモ光 | 5200円 | 4000円 |
ソフトバンク光 | 5200円 | 3800円 |
僕は現在、WiMAX2+一本で自宅と外のインターネット通信を全て賄っています。それで実質の月額料は「月3千円程度」。通信費の節約もできてとても満足しています。
4.工事が不要/即日開通できる
WiMAXなら光回線などに必要な開通工事が必要ありません。ルーターを貰えばすぐにその日からインターネットができるようになります。
光回線の工事は立会いも必要なので期日調整など色々と手続きが必要です。申し込みから開通までに2週間以上待つなんてこともある・・・
WiMAXは申し込み後、ルーターを受け取ればその日からすぐに使えます。手間も時間もかからないので負担なく気軽に使い始められる。
引越しのときもルーターを持っていけば引越し先ですぐにインターネットができます。このフットワークの軽さは転勤族や出張が多い人には魅力ではないでしょうか。
5.au・UQはセット割引がある
WiMAXにはauスマホ・UQ Mobileスマホを持っている人へのセット割引があります。
- auスマホ・・・auスマホの月額料金が最大1000円割引
- UQmobile・・・UQmobileスマホの月額料金が最大300円割引
WiMAXの月額料金が割引になるのではなく、au・UQmobileのスマホの月額料金の方が割引になります。
au・UQmobileを利用している人はお得に使えるネット回線なのです。
WiMAXのデメリット4つ
- 短期の通信量の上限はある
- 電波の性質上、障害物に弱い
- 途中解約は解約金がかかる
- まだ届かないエリアもある
1.短期の通信量の上限はある
メリットの紹介で月の通信量に上限がないことは説明しましたが、3日で10GBを超えると夕方18時から翌2時までの8時間は1Mbpsの速度になる短期の制限はあります。
ここはちょっと勘違いしやすい所なので注意して確認しましょう。「そうなると3日10GBってどのくらい?」って話になりますよね。
利用法 | 3日10GBの量 | 消費データ |
---|---|---|
サイト閲覧 | 約26210回 | 400KB |
約31300回 | 335KB | |
Youtube標準画質 | 約47時間 | 約17.5MB/5分 |
Hulu高画質 | 約39時間 | 約0.25GB/1時間 |
サイト閲覧なら2万6千回のページ読み込み、Twitterなら3万回以上呟けることからわかるように3日で10GBは非常に大きな通信量です。
僕はIT系のフリーランスなので仕事+プライベートの両面で1日中パソコンを触っており全てWiMAX一台で通信していますが、3日10GBの速度制限にはほとんどかかりません。
また、速度制限時の1Mpsってそれほど遅くないんですよ。1Mbpsあれば普通にネットサーフィンできますし、YOUTUBEの標準画質はいつも通り観れます。
制限時間も18〜翌2時と夜の時間帯なので日中の仕事には影響がないのも安心感があります。
とはいえ、WiMAXに短期の制限があることは契約前にきちんと把握しておきましょう!
2.電波の性質上、障害物に弱い
WiMAXの電波は直進性が高い代わりに障害物の回り込みが苦手という性質があります。そのためLTEがメインに使われている他の無線回線と比べては障害物に弱いという弱点がある。
ただ、WiMAXヘビーユーザーである僕自身はそれほど障害物に弱いと感じることはありません。
僕は地方都市(福岡)に住んでいるわけですが、実際に使ってみるとほとんどの場所で電波通ってます。地下鉄でも走行中はさすがに電波は途切れますが、停車すると繋がりますし、地下駅内は電波が普通に入っています。
ビルの中や山の麓でもエリア内であれば電波は問題なく繋がりました。
WiMAXの電波の性質はマイナス面も強いですが、実際に使う上ではそれほ気にする必要はないかと思います。
3.途中解約は解約金がかかる
WiMAXは、解約月以外のタイミングでの途中解約に違約金が発生します。
一般的な違約金の金額は以下のとおり。
▼課金開始月を1ヶ月目
- 1〜13ヶ月目:19000円
- 14〜25ヶ月目:14000円
- 26ヶ月目以降:9500円
- 解約月(37ヶ月目):0円
解約時には違約金の存在も計算に入れて動きましょう。
4.まだ届かないエリアもある
都市圏・住宅街であれば全国的にほとんどの地域がWiMAXのエリア内に含まれていますが、地方のド田舎にはまだエリア外の場所もあります。
デットスポット的に「え?ここもエリア外?」という地域もあるため、WiMAXを契約するなら自分の行動エリアがWiMAXのエリア内かどうかの確認は大切です。
WiMAXのよくあるQ&A
- ポケットWiFiとの違いは?
- WiFiとの違いは?
- WiMAXとWiMAX2+の違いは?
よくある細かな疑問について。
【Q1】ポケットWiFiとの違いは?
モバイルルーターを使った無線回線を全てまとめて「ポケットWi-Fi」と呼ぶことが一般化しており、 WiMAXのことも「ポケットWi-Fi」の一種として扱う人がとても多いね。
しかし、厳密にいうと「ポケットWi-Fi」はソフトバンクの無線回線サービスの商標です。
以前、ソフトバンクが自社のポケットWi-Fiの広告を打ちまくっていたため、ルーターを使った無線回線サービス=ポケットWi-Fiという風になってしまっています。
ソフトバンクのポケットWi-Fiで使われている通信規格はLTEなのでWiMAXとは電波の性質的にも少し違います。
ただルーターを使った無線回線である点は共通しているため、ポケットWi-Fiを探してWiMAXを選ぶ事自体は何の問題もありません。むしろ、WiMAXは非常に優秀なのでおすすめできる。
【Q2】WiFiとの違いは?
「WiMAX」はルーターと基地局の間の通信回線で「Wi-Fi」はルーターとスマホ・パソコン間の通信技術です。同じ電波による通信技術ですが役割が違います。
Wi-Fiの方はあくまで機器同士を繋げる無線通信なので、インターネットと繋がるのはWi-Fi親機の向こう側の回線( WiMAXなど)の役割になります。
【Q3】WiMAXとWiMAX2+の違いは?
WiMAXを性能アップさせた新しい通信規格がWiMAX2+です。
現時点で旧型のWiMAXは新規受付を終了しているため、これからWiMAXサービスを申し込むということは、WiMAX2+を使うことになります。
そのため今後は「WiMAX=WiMAX2+」という理解で問題ありません。
WiMAXを契約するときの注意点
エリアチェックしよう
自分の行動範囲がWiMAXの電波圏内かを調べる「エリアチェック」は必ず行いましょう。
エリアチェックには2種類の方法があります。
- サービスエリアマップ・・・地図上に電波が届く範囲を色で表示
- ピンポイントエリア判定・・・住所から○・△・×にて判定
プロバイダのページにて下記のような仕組みがあります。
30秒もかからずにチェックできるので申込み前には一度確認しましょう。
プロバイダ選びで3万円の違いがでる
WiMAXは「どのプロバイダから契約するか」で3万円以上の違いが生じるサービスです。
通信品質はどこで契約しても違いはないので、どうせ使うならお得なプロバイダから申込むようにしましょう。
まとめ
WiMAXとは何か?についてメリットデメリットも含めた全体像を全て解説してきました。
無線回線としては人気NO1の回線であるため、「ポケットWi-Fiが欲しい!一番人気の回線がいい!」という人はWiMAXを選ぶといいと思います。
個人的には非常におすすめな回線です。
お得な契約方法などもまとめているので申し込む際にはそちらも参考にしてみてください。
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